はじめに
中学生の頃から、僕はラウドロックというジャンルを聴いている。
聴き始めたきっかけは当時ハマっていたアメリカのプロレス団体WWEでジ・アンダーテイカーという選手がLimp BizkitのRollin'を入場テーマ使用した事だ。2mを超える大男がバイカーファッションに身を包みハーレーに跨りながら入場する様は当時の僕の心を鷲掴みにした。
Limp Bizkit - Rollin' (Official Video) - YouTube
その後、LINKINPARKやSUM41といった当時の中高生御用達の洋楽ロックバンドにハマった後、DIRENGREY、ムック等V系の皮を被ったラウドロックを経由し、大学生の頃に9mm、THE BACK HORN、凛として時雨、ELLEGARDEN、そしてマキシマムザホルモンといったロキノン系及びパンク・ハードコアにドップリ浸かり、そこから今の音楽遍歴に繋がる。
で、実際のところ他にも色々聴いていたけどここでは割愛する。
Crystal Lakeについて
僕がこのバンドを知ったのは2〜3年前にたまたま他のバンドのPVを見ていた際に、上記で紹介したLimpのカバーがオススメとして挙げられたからだ。
Crystal Lake -Rollin- 【Official Video】 - YouTube
でハマったかと言えばそうでも無かった。
あくまでこれは僕の感想である事を頭に入れて欲しいけども、個人的にはこのカバーのクオリティには驚いたし、日本人でこれが出来るバンドが居たのかと感心したりもしたけど、やはり原曲の方が思い出補正も有って好きなのだ。
じゃあ何でハマったかと言うと
Crystal Lake - True North【Music VIdeo】 - YouTube
これを見た時、思わず「凄え…」と声が出た。
まず、ライブの盛り上がりが尋常じゃないのが画面越しに伝わるのが分かるし、楽曲にも激しさの中にもこれまでのメタルコアバンドにはない叙情性を感じるメロディが強く印象に残った。そして何よりシャウトがまたカッコいいのだ。
そして極め付きはこれ
Crystal Lake -THE CIRCLE【Official Music Video 】 - YouTube
もうヤバ過ぎるだろ、これ
映画の主題歌かというぐらい壮大な世界観、そしてサビで入るクリーンボイスと言うにはあまりにも力強くそして気高い戦士の様なVoのryoの声。coldrainのmasatoの声の入り方も理想的で、これを神曲と言わずに何と言えば良いのかと問いたくなる楽曲。
これで僕はこのバンドを追いかける事にした。
そしてライブにハマる
Crystal Lakeのライブには、今までイベントも含めて4回行っている。どのライブも常に今までのクオリティを超えるものだった。
最初にワンマンライブを観に行ったのが、今年1月にBIGCATで行われたライブだったけど、その時の盛り上がりと言えばそれはもう狂気の沙汰と言えるものだった。
元々他のバンドに比べて、圧倒的に男子率が高いという事もあって、フロアの熱気が明らかに異なっていた。
しかもハードコア気味の音楽性という事も有り、モッシュ、ダイバーは勿論ステダイもやたらと発生していた。
特にMurcuryという楽曲が演奏された際ryoがダイブを煽っていたけども、その人数があまりに多過ぎて演奏終了後に「お前ら狂ってるわ!!」と叫ぶ有様だった。
Crystal Lake -Mercury-【Official Video】 - YouTube
何が凄いかって、「この人はどう考えたって場違いだろう…」というぐらい真面目そうな人がダイブする様に、所謂ライブキッズ以外の層にまで刺さっているこのバンドの音楽性だろう。
実際に1月のライブでは、仕事終わりと思われるスーツ姿の男が回転しながらダイブする様を見たし、7月に海外ゲストを呼んで行われたライブでは、メンズノンノを愛読してそうなオシャレボーイがクラウドサーフしていたのを目撃した。
このバンドの特徴は、良くも悪くもメタルコアにありがちな「重低音のゴリ押しによる曲展開のマンネリ」がないところだと思う。
メタルコアというジャンルは好きだけど、どれも同じ様な曲ばかり…というのがこのバンドにはない。もう全曲個性がバリバリに出ているのだ。メロディが凄く良いから、ミドルテンポの曲でもかなり盛り上がるのだ。
そして何よりバンド自体のクオリティが高く、ライブでは音源を超えているパワーを持っている。彼等のライブを最前で観た事があるけど、それはもう凄い迫力だった。まるで映画館で4D版GODZILLAを観た感覚と一緒だ。
これだけでも来る価値はある。
ライブでしか味わえない危険な魅力
何か、普段人の中で眠っている野生の本能を目覚めさせる力でも有るのだろうか。ライブ中はフロアは無法地帯と言える有様だし、僕も何度かダイバーの蹴りや肘鉄を食らった覚えがある。
でも何故かまたあのライブに行きたくなるのだ。あの無法地帯に。
それはこのバンドでしか味わえないライブの魅力が有るからだ。
彼等のライブは熱い。とにかく心が熱くなるのだ。
僕も含めて、周りの人は声を枯らすまで叫び歌うし、力一杯腕を上げ、頭を振る。あと曲間やアンコール時の声も他のバンドと比べものにならないくらい煩い。恐らく明日の事など考えず、その瞬間を全力で生きている様な感覚なのだろう。
上記の通り、彼等のライブは激しい。
顔から流血している人も見たし、鼻血を出している人も見た。
でもその人達は皆笑顔なのだ。
一度僕の前の女性ファンが「いやー(ダイバーが転がってきて)痛かった…でも楽しかった〜」と友人と話していたのを聞いて、このバンドのファンはイかれていると思った(無論怪我がない事に越した事はない)
と同時にこのバンドのライブが好きな理由が何となく分かった。
それは普段の生活で得られない熱狂というものを感じられるからだ。
今後の行方について
昨年秋にアルバムを出してから、彼等はライブツアーの真っ最中だ。海外でツアー→東名阪ツアー実施→また海外でツアー→2度目の国内ツアーで地方巡業→三度海外ツアー→国内で他バンドのゲストアクト→海外からバンドを招待して東名阪ツアー→中国でツアー→欧州にて複数のフェスに参加→米国で他バンドツアーに参加…と最早国内でライブをするよりも海外でライブする事の方が多い。もう既に今年だけでもライブ出演本数は100を超える勢いだ。(もう既に超えているかもしれないけど)
流石にここまで来ると身体が持つのか不安になるのだけど、インスタを見る限りでは大丈夫そうだ。
秋には、自らが主催するTRUE NORTH festival2019が控えている。既にラインナップも発表され、海外からも多くのバンドが参加する。しかも今年はフェス終了後に名古屋と大阪でフェスに参加予定のバンドを含めたツアーを実施する。中々遠出が出来ない僕としては嬉しいサプライズだ。
音源については、これだけライブが多いとそう直ぐには出せないかも知れないけども逆にこれだけライブを経験したバンドが出す音源は恐らく僕等の想像を超えた作品になるだろう。
そしてそれがライブで演奏された時、僕等はまたあの熱狂の渦に身を委ねるだろう。
個人的なオススメ
昨年秋にリリースした傑作。
1曲目から流れる無機質な近未来感溢れるSEからの2曲目「Aeon」は獰猛かつ豪快な楽曲だ。
Crystal Lake - AEON (Official Music Video) - YouTube
ライブ定番曲となっているMurcuryの他に、ダイバーやシンガロングが大量発生するPrometheus、Matrixが収録されている。入門編としてこのアルバムをオススメする。
Crystal Lake -Prometheus-【Official Video】 - YouTube
Crystal Lake -Matrix-【Official Video】 - YouTube