Denimusic Fes

邦ロックとかラウドロックとかジーンズとか

Crossfaithという破壊神とPaleduskという希望

 

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つい先日‪Crossfaith主催のライブイベント、ACROSS THE FUTUREに参戦した。

 

‪まず、このライブの感想を一言で言えば「最高」そして「最狂」である。

どのバンドのパフォーマンスも最高で各バンドで語ると物凄い文字数になるので、今回はタイトルに記した2つのバンドに絞ってレポを書く。

 

Paledusk

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このバンドがイベントに名を連ねた時、所謂邦ラウド界隈のファンの間で物凄く盛り上がってたのをよく覚えている。正直なところ僕はこのバンドの事を余り知らなかった。というより今の界隈って、マキシマムザホルモンを筆頭にSiM、3C(coldrain、‪Crossfaith、Crystal Lake)、ベガスが続く形で、そこにlynch、リベリオン、ハーネームが食い込んでくるところに、ヒスパニ、サバプロが参入しているぐらいで、中々若手が出てこないイメージが強かった。打首はもうベテランだしね。

だから今回のイベントで彼らの様な新進気鋭の若手が出る事は相当なインパクトがあった。

 

で、今回のイベントは5バンドが参加する形になったけれどもそこでPaleduskが開場途中からライブをすると発表された時、ほんの一瞬だけファンの間でブーイングが発生した。

ファンからは「いくら何でも失礼だろ」「舐めてんのか」「持ち時間少な過ぎるだろ」と声が上がっていた。

 

その後‪Crossfaith側から「本来は4バンドで開催される予定だったけど、メンバーからどうしても呼びたいという意見が有りオファーを出して承諾を貰ったけど、タイムテーブルと会場の都合上こうするしかなかった」という説明がなされてファンも納得した。

この時、僕のPaleduskの印象は「ファンをここまで熱くさせるPaleduskって何者なんだ?」というものだった。

 

そんな中新曲がリリースされた

YouTube

Paledusk  9 SMILES

 

一気に持ってかれた。

 

こりゃ皆が期待するわけだ。こんなにレベルが高い楽曲を出せる若手なんて早々いない。そりゃ界隈が熱くなるわけだ。

 

そして、期待感を胸に秘めた中ライブ当日を迎えた。

 

 

17時20分頃、観客もまばらな時に彼等は現れた。

演奏した楽曲は僅か4曲。演奏時間も20分あるかないか。しかしそれはあまりに濃厚で刹那を感じる時間だった。

彼等のプレッシャーは相当だったと思う。ギタリストが怪我をし、メンバーの1人が活動休止という悪条件の中、彼らはPaleduskは最高のパフォーマンスでフロアを魅力した。

フロア中央ではハーコーが炸裂し、Vo.KAITOが柵を越えフロアに身を乗り出した時皆が彼に手を伸ばした。ラストのLIGHTSはフロアが一体となり、シンガロングが会場に響き渡っていた。

 

そしてMCで彼は「憧れの‪Crossfaithとライブが出来て本当に良かった。またライブで会いましょう」と語った。

彼にとって、Paleduskにとって‪Crossfaithは目標であり憧れなのだろう。このバンドが結成された2015年頃には、既に邦ラウドというジャンルが確立され、このジャンルでも世間から評価されるという実感が湧き始めた頃だ。

 

ただ、一般受けするとは言えないラウドロックでセルアウトするには相当な時間を要する。結成してさあこれからというタイミングでメンバーが脱退したり解散したりするバンドの方が売れるバンドよりも多いのがこのジャンルだ。

 

その中でもPaleduskはこの大舞台で最高のインパクトを残した。きっと彼等はより大きなバンドになるという希望を胸に。

 

 

Crossfaith

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Paleduskが少ない時間で爪痕を残し、その後に続いたバンドも会場を大いに盛り上げた21時頃。

彼等が登場した途端、フロアは一気にカオスな空間と化した。

NOISEMAKERが作ったエモーショナルさ、TAA、ATREYUが作ったパワフルさ、それらを破壊してしまうほど彼等の存在は獰猛かつ危険な、それでいて魅力的なものだった。

 

SystemXからXeno、Raise Your Voiseという「XENO」からのナンバーでフロア中央は危険地帯と化し、よりバイオレンスな空間になった。ライブの定番曲であるWildfireでクラブハウスとなったと思えば、Countdown To Hellでは血の香りがするWODが2度発生する狂気的な雰囲気漂うフロアになった。

 

freedomで終演した後、間髪入れずワンモアコールが始まり、そのままDeus Ex Machinaが鳴り響いた後ラストナンバーのCatastropheが演奏された。

熱狂という言葉では言い表せる事が出来ない程‪Crossfaithのライブパフォーマンスは想像以上だった。

 

今回のライブでは代表曲のMonolithが演奏される事は無かった。それでも彼等のライブパフォーマンスに不満をぶつけるファンはいないだろう。逆に彼等はMonolithが無くても充分戦える事をこのイベントで見せつけたと思っている。

 

来月から対バンツアーを開催するCrossfaith

海外から来日するバンドのサポートアクト、数多くのゲストアクトとして出演するPaledusk。

今度はこの2つのバンドがバチバチにぶつかり合うライブを観てみたいなあ…と思ったそんな夜だった