Denimusic Fes

邦ロックとかラウドロックとかジーンズとか

ROTTENGRAFFTYについて

はじめに

開催されるはずだったライブが軒並延期や中止となり、多くの人が鬱々とした日々を送っているわけだけども、そうは言ってもライブを観たいという欲求は消えない。

特に彼らのライブは他のバンドにはない熱さがあるのだ。



バンドについて


結成20年を経て、ますます勢いづくバンドがROTTENGRAFFTYだ。


武道館ライブを開催した後、一年掛けて対バンツアーを行い、昨年末には世界遺産である東寺でワンマンライブを決行した。
その後も、シングルとトリビュートアルバム、ベストアルバムを次々と発表し、波に乗っている。

(トリビュートアルバムにはcoldrainの様なラウド系バンドの他にヤバT、四星球、DragonAsh、果ては清春等コミックバンドからV系まで幅広いメンツが参加している。強い…)


結成してからメンバーチェンジもなく、途中様々なトラブル(レコード会社無所属と音源回収による活動休止等)にも負けず、今や日本のロックシーンで確固たる地位を築いている。



音楽性について


ツインボーカルであるNOBUYAとN∀OKIを中心にラウドロックを軸にした幅広い音楽性を持っている。

王道ミクスチャーとも言える「This World」やEDMをブチ込んだD.A.N.C.E」昭和歌謡のノリが耳に残る「世界の終わり」、パンクロックとビートロックを織り混ぜた「Rainy」、果ては「響く都」の様な民謡のリズムを用いた楽曲まである。


そもそもメジャーデビューシングルが元々あったオリジナル曲に坂本龍一の名作「戦場のメリークリスマスのテーマ」をマッシュアップさせるという奇想天外なものだ。


それでいてキャッチーで初めて聴く人にも勧めやすい楽曲が殆どだ。


特に最新曲のハレルヤなんかは夕方に放映されているアニメの主題歌になりそうなキャッチーなフレーズと疾走感、そして相反するヘビィさがガッチリとハマった傑作となっている。


ライブについて


さて、ロットンの凄いところは楽曲の良さだけではない。
彼らのライブは他のバンドには中々出せない熱さがあるのだ。


ロットンのライブには今までフェスも含めて3回行った事があるけど、その盛り上がりは尋常じゃない。


最新に観たのは梅田クラブクアトロで行われたTOTALFAT主催のイベントだったけど、彼らが演奏した時TOTALFATを食う勢いでフロアが爆発したかの様な盛り上がりだったのを覚えている。


特に彼らの代表曲である「金色グラフティーでは、狭いフロアが完全にモッシュピット専用ゾーンと化し、ダイバーが続々と登場した。


あまりの想像を超えた光景に僕は唖然としていた。その盛り上がりは今まで観たライブの中でも忘れられないものだった。




2回目に観たのはDragonAshとの対バンライブで、このライブも会場となったなんばHacthが灼熱地獄と化した。
端の方にいた筈なのに、気がつけばほぼ最前ど真ん中のモッシュピットで彼らの演奏を聴いていた。彼らの演奏が始まると同時に大人見という概念はライブハウスから無くなったのだ。


何より彼らの凄いところはほぼノンストップで演奏し続ける事だ。通常のバンドだと4〜5曲やるとMCを挟む事が殆どだけど、彼らは10秒あるかないかの煽りを入れて即演奏を再開する。10曲ほど演奏してやっとMCに入るがそれも短い。何処にそんな体力があるのだと聞きたくなる様なタフネスぶりなのだ。


その為か彼らのライブは常に全力投球だ。汗でグショグショになりながら、声も出なくなりそうな勢いで彼らは歌い、演奏する。
そのエネルギーがフロアまで伝わり、ファンのボルテージを高め、それがステージに伝わり、またエネルギーが高まり…もはや永久機関じゃないかと思うぐらいロットンのライブは熱いのだ。


そして彼らのライブではサプライズが起こりやすい。氣志團万博では色違いの学ラン(ボンタンともいう)で登場したかと思えば、coldrain主催のブレアフェスではThe Reveletionをカバーして会場にいたファンを驚かせる等、自分達以外のファンをも魅了する懐の広さと力量を持っている。

だからこそファンはついていき、新たなファンも続々と登場するのだ。


3月に開催される予定だったライブは無くなってしまったけど、その分彼らはまたトンデモないライブをしにライブハウスに来るはずだ。
そして、そのライブの熱量は今までとは比べ物にならないほどのパワーを秘めているはずだ。



最後に

今回の件は、業界全体が苦労しているのが分かるし、それが悪影響を及ぼすのは避けられない。だからこそロットンの様な熱いライブをするバンドが居なくてはならない気がするのだ。

彼らのライブを観たら、あのライブでしか手に入らない感情を忘れられるはずはないのだ。

だからこそ彼らのライブが決まったら絶対に観に行こうと思う。




そのライブで観る光景が金色である事を祈る。




おわり